Diary 2007. 7
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7月1日 (日)  

一日天気はもった。
週間予報はあたらない。
本当に、神様に感謝したい気持ちだ。
兵庫町の神社で、ツマアカベッコウの狩りや、小型のギングチの獲物搬入など、楽しみにして行ったのだが、神社の屋根瓦を落とすなど、取り壊しにかかっている様子だ。
日曜なので、作業はしていないが、賽銭箱を門の脇にかたしたりしていた。
改築するのかもしれないが、ほぼ、このスポットの蜂は根絶する運命になった。
悲しいが、どうしようもないことだ。
ツマアカが縁の下や、腐って切り倒された桜の幹の穴などを獲物探しに奔走していた。
ギングチは姿も見なかった。
ツチスガリや、アカガネコハナバチが、盛んに営巣した地面は古びた瓦がぎっしりと落とされ、少なくともアカガネの営巣活動は、今年はストップした。

みかん山のふもとで、真っ黒な16−7ミリのベッコウバチが、蜘蛛探しをしていた。

大和町の寺の土塀に、ミカドジガバチが営巣場所探しをしていた。
今日はG.W以来の完全休養に出来たので、気長に営巣活動を待つことにした。
ニイニイに続き、アブラゼミも鳴いた。
反対の土塀にも有るケブカハナバチの巣穴のところを見てみると、聞きなれた「鼻歌」聞こえた。
ミカドが、巣穴を閉じている最中だった。
土で隔壁を作り、口器で押し付けている。
間もなく、立ち去った。
最もケブカの営巣が盛んなところに戻り、やや小型の個体が、一箇所の古巣の執着し始めたので、張ることにしたが、立ち去ったり、戻ってはまた立ち去ったりの繰り返しで、中々営巣を始めない。
その間に、別の大型の個体も、営巣場所の探索をしたりしていた。
12時に来てから2時間半が過ぎようとしていたとき、地面を見慣れた姿が駆けて来る。
ジガバチと同じ用に、蛾の幼虫を抱えて、ミカドの雌が、土塀に向かって走ってくる。
夢中でカメラに収めた。
土塀を駆け上がる姿をカメラで追い、どの巣穴に入るのか見ていたら、ひとつの穴に頭を突っ込み、今度は獲物を持ち替え、逆さにぶら下げた。
細い尻尾の先から巣穴に入り、逆向きに獲物を引き込んで行く。
途中、収まりが悪いのか、2度ほどいったん獲物をそとに引っ張りだしてから、胴を噛みほぐしたりして引き込みなおした。
短い抗道にたたむように押し込んだのだろう。
しばらくして出てきて、小石や乾いた土塊を運びこみ、今度は湿った土を搬入して、念入りに塞いだ。
充填目的のものを先に搬入し、漆喰用の湿った土をその上に塗るようだが、何回がづつのこの作業は、2回繰り返して使用され、最後は土塀の面にあわせるところまで、湿った漆喰を塗りつけた。
15ミリ近い壁を作ったように見えた。
満足して、三瀬村を散策したが、ノブドウを訪花するオオハヤバチを撮影した以外は、オオモンクロベッコウや、コアシナガバチ、コクロアナバチを見かけた程度、竹筒トラップを山に仕掛け、山地性のアナバチなどが、営巣してくれはしないかと期待して、再び大和町へ。
17時を過ぎていた。
まだミカドは活動を続け、2頭の個体が営巣場所を探していた。
そのとき、また芋ムシを抱えた1個体を発見、やはり大型の蛾の幼虫を一匹狩って来た。
昼過ぎの個体が狩ったのと同じ種の様だった。
あとは5月から、見かける小型のアナバチが、土塀の既存抗に営巣していて、何度も獲物を搬入していたが、獲物は、輪をかけて小型なので、何を買ってきたか分からなかった。

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7月7日 (土)  下見

日曜の行動の効率を上げるため、今日は、仕事がひけてから、兵庫町の神社を見に行った、
先週、取り壊しをしているようだったからだ。
20時を回っていたかもしれない。
いつもは空き地に車を停めるが、今日は神社の前まで乗りつけ、様子を見た。
先週より、取り壊しは進んでいた。
明日は観察は無理のようだ。
これからもずっと無理である可能性も高い。


7月8日 (日)  予報は当たらない

天気予報はいい意味でも悪い意味でも当たらない。
これまでは、ずっと荒天のはずが晴れてきたが、今日は曇りで、ところにより、朝から雨だった。
降水確率は20パーセント。
しかし、そろそろ出かけようと思った頃から振り出した。
私は出かけると、上がるかも知れないと思って出かけたが、結局一日雨が降っていた。
16時半ごろからようやく上がってきたが、夕方から出かけても収穫はなかった。
ヤブガラシにくるキアシナガバチを撮っただけだった。
久しぶりに2週続けて完全休養だったのだから、晴れて欲しかった。


7月11日 (水)  恒例の散歩

昼の散歩も、だんだん暑くなってきたが、快晴ではない時はまだ我慢できる。
ゴルフ場の下の道端には、ヤブガラシが咲いている。
今日は、ヒメスズメバチや、オオモンクロベッコウ、アシナガバチ各種に混じって、オオハヤバチが訪花していた。
営巣場所を特定できたらいいのだが。


7月15日 (日)  台風一過

予報は今日より明日が、天気が悪い。
連休の一日は仕事をしようと思っていたが、今日午後から半日仕事をし、明日が完全休養にしようとおもう。

しかし、予報より天気がよく、晴れ間がかなり見られた。
大和町のみかん山のふもとの建物の、階段の踊り場の下に、ドロジガバチのなかまと思われる蜂の古巣が多数見られたので、チェックを続けているが、まだ実際の活動は確認できない。
駐車場の植え込みに絡んだヤブガラシの花に、オオハヤバチが来ていた。
寺の土塀には、まだミカドジガバチが営巣場所を探して活動を続けている。
会社の上のゴルフ場の下の道の脇にもヤブガラシがあるが、同じくオオハヤバチがきていた。
アカオビケラトリバチの雄もきていた。
午後の仕事に間に合うように三つ目のスポット、三瀬村の天山登山道のふもとも歩いたが収穫なし。
竹筒トラップも営巣の気配はない。

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7月16日 (月)  

朝から暗い空。
連休の二日目の朝なので、ゆっくりした。
遅い朝食を摂り、昼前に出かけようとしたとたん、雨が降り出した。
小雨だったが、大和町方面(会社方面と同じ方向)に車で走り出した。
やみそうにないので、会社まで行くと、バングラディッシュに出張していた上司の車が、駐車場に停まっている。
少し顔を出すことにした。
結局、社長もいて、うどん屋で昼をご馳走になり、食後のコーヒーも頂き、ミーティングに突入して3時まで仕事をした。
連休のプランは崩れたが、久しぶりのうどんはおいしかった。
雨が上がった3時過ぎから、大和町のみかん山に行くと、ナミコオロギバチが、コオロギを探して山道の雑草の根元を歩き回っている。
しばらく粘ってみたが、狩りは見られなかった。
駐車場のヤブガラシには、今日もオオハヤバチが来ていた。
寺には、ミカドジガバチが巣場所探しを今日もしていた。
ケブカハナバチの古巣に営巣していたベッコウバチの一種は今年も現れたが、巣材の土を搬入していて、蜘蛛の搬入は見られなかった。

17時前に、再び会社の上のヤブガラシを、アカオビケラトリ目当てに行ってみたが、いなかった。
しかし、オオハヤバチの個体数は増していた。


7月17日 (火)  散歩

昼休みの散歩は、晴天時はそろそろ限界になってきた。
今日少し陽がかげったので、上のゴルフ場の下の道まで歩いた。
例のヤブガラシには、相変わらずオオハヤバチが来ていた。
アカオビケラトリは、今度は雌が来ていた。
懐かしい顔もいた。
アカアシハヤバチも訪花していた。
30年ぶりの再会だ。
カメラを盛ってくれば良かった。


7月22日 (日)  ついにアルマン

今日は午後から仕事のつもりだった。
大和町のみかん山のふもとで、10時ごろから徘徊した。
今日は各地区で草刈りの日だったらしく、朝から草刈機の音がうるさかったが、ここでも雑草や、葛の葉などが刈られ、そこをコクロアナバチが獲物探しをしていた。
隠れ場所の少なくなったところを、簡単に見つけられ、見ている間に同じ個体が、3頭のササキリやツユムシ、ウマオイを狩っていった。
最初の2頭は、狩ってすぐ針に刺した状態で飛び立ち、様子がよく分からなかったが、最後のウマオイの幼虫は、草の根元あたりで追い込んで刺したので、その後の様子がよく分かった。
最初は獲物とは逆向きになり、仰向けの獲物の肢の付け根辺りを何度も指しているように見えた。
しばらくたつと、葉の上に移動してきて、獲物の触覚を大あごでくわえて、頭を左右に揺らす動作を始めた。
何度か繰り返すと、触覚が切れた。
そのあと、獲物の首の部分を背面からくわえて、かみほぐす様にして、しばらくしてから、大きな獲物を持って滑空していった。

大和町の寺では、まだ老人たちが集まっていたので、これから草刈りか何かだろうと思い、三瀬村の天山のふもとの山道の、竹筒トラップのチェックに向かった。
ざっと見て、営巣の気配が無い様な気がして、山道の先を探索し、また戻った時、一応中の様子をチェックしようと、中を見ると、何かが詰められているように見えたので、細い枯れ木の枝を差し込んで見てみると、何とスギゴケだ。
アルマンアナバチが営巣していた。
丁度正午だった。
しばらく待って見るつもりが、それらしき蜂の素早いカゲを見るも、それと確認できないまま2時間が経過した。
2時半を過ぎる頃とうとう1個体が手ぶらで帰巣した。
巣の様子を見るために戻ってきたようだ。
その後、近くを大岩の上のスギゴケを採りに来た個体を狙って、写真を撮っていると、巣に緑色のものを持った個体が、現れ、すわ獲物の搬入かと思い、撮影のため、一旦搬入を阻止したが、驚いて、持ち物を落として逃げてしまった。
その後も何度か様子を見に来るが、山地性のためか、かなり神経質で、すぐこちらの様子を伺い、ブ、ブ、ブ、という断続的な羽音をたてて、まつわりつく様に飛ぶ。
そのうち、ようやく帰巣したが、スギゴケを持っていた。
最初の搬入も巣材だったようだ。
その後も、かなりの時間を置いて、スギゴケを搬入するが、とうとう獲物は搬入しなかった。
私を警戒してなのか、そういう営巣ペースなのか。
しかし、16時半まで1本の木の下で、35年ぶりの再開を楽しんだ。
最初は小6か中1のとき、友人の母親の実家の岡山の里山で、同じく、カミキリムシか何かの脱出抗を探して、立ち木の周りを飛んでいたのを採集して、今も標本として残っている。

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7月28日 (土)  フクイアナバチ

朝平日通りに起きた。
先週であった、アルマンアナバチの営巣の進捗が楽しみだったからだ。
AM9時に現場に着き、ずっと待っていたが、12時ごろになっても帰巣しない。

山道の反対側は、がけに鳴っており、棚田が広がっている。
ガードレールがでガードされているが、そのあたりで独特の羽音がした。
ずっと待っている間も、何度か聞いた。
ふとみると、ベッコウバチの様な黒いシルエットが見えたが、獲物を持ったまま飛翔する姿を見、すぐアナバチの仲間だと直感した。
よく見ると、クロアナバチにそっくりの姿で、黄褐色の獲物を抱えて、ガードレールの反対側の狭いスペースの雑草の根元にもぐりこもうとした。
急いで、雑草を掻き分けると、獲物を持ったまま、飛び去った。
その間、雑草を掻き分け、地面を露出させると、巣穴らしいものが見えた。
しばらくして蜂が獲物を持って帰巣したので、しっかり撮影したが、希少種のフクイアナバチに違いなかった。
その後、もう1個体の営巣も確認した。
10分前後の結構短い間隔で、獲物を狩って帰巣した。
獲物が意外と多く生息しているのだろう(ハネナシコロギス)
今日は午後から仕事。
13時に引き上げたが、アルマンアナバチの竹筒にはムカデが入っていた。
引き続き、別個体でも営巣しないか、期待することにした。
アルマンの失望より、今日はフクイとの出会いの喜びが大きかった。

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7月29日 (日)  フクイアナバチ二日目

今日は土用の朝曇。
10時半から三瀬の山にいた。
やはり、アルマンアナバチは営巣しなかった。
トラップを増やし、長い目で期待したい。
目当てのフクイアナバチは、昨日2頭の営巣を見たが、あとから見つけた巣の個体は、別の場所に営巣を始めたようで、姿を見せない。
というのも、昨日、別の個体が巣を間違えて獲物を搬入した際、あとから獲物を搬入して、かち合ったのだ。
その巣はあきらめたのかも知れない。
すぐ先の草の下に獲物を搬入する個体を、あとから確認した。
獲物を持って帰巣する間隔は5分から1時間半。
すぐそばの、山桜に茂るヤマブドウの花に時折食事に出かける。
他の個体や、アルマンらしき影も遠めに確認できた。
巣穴は一時閉鎖なし。
ハネナシコロギスの背を上にして、触角をくわえて運びこむが、巣穴のすぐ外に獲物を置いて、巣に入る場合と、巣抗の数センチ中まで運び込む場合があるが、いずれにしても、一度巣抗の奥まで侵入してから、頭を巣穴の方に向け再び出てきて、獲物を引き込む。
そして面白いのが、必ず、獲物を搬入する度、出かける前に、土塊を運び出す。
中でどういう風になっているのかは、分からない。
観察しているうちに、どうやら1育房が完成したらしい。
通常、2−3度土塊を掻き出すのが、今度は長く続き、約40分間穴を掘り続けた。
主抗を掘り下げる作業をしたのか、育房を増設したのかは想像できない。
後ずさりして土塊を吐き出したあと、再び巣穴に向かう前、プッと翅の筋肉を振るわせるのが面白かった。

ネット上の情報によると、6府県からしか報告が無く、福岡県のものは別亜種と言うことだが、佐賀県では初めてなのだろうか。
そうなれば、福岡県と同じ亜種ということになるのかも知れない。
3時半ごろまで見て、近くの神社へ行き、オオシロフベッコウの、サツマノミダマシを運ぶところと、ヒメベッコウの蜘蛛運びを見、大和町の寺に向かったが、収穫ナシ。
みかん山のふもとの某施設では、県総体の選手達が、準備をしていた。
駐車場のツツジに絡んだヤブガラシの花で、アカアシハヤバチを発見、カメラに収めた。
富士町の会社の近くで先日30年以上のブランクを置き、再会したところだ。
この蜂はハヤバチの中でも、最もすばしこいのではないかと思われるくらい早い。
雄と思われ、吸蜜がメインの目的ではなさそうだ。

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