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過日(2000年6月)、実家の軒先にクマバチが営巣していると、
母に知らされた。
20数年前、陸上競技に打ち込み、昆虫を愛し、絵画に興味をもった私も、
今は仕事に追われ、ただビールを愛する毎日だ。
そんなときの小さなニュースは、それでも私に20数年前のわくわくした
気持ちをよみがえらせた。
クマバチは、普通、桜の立ち枯れた木、古くなった建材などに穴を穿ち、
花粉と蜜の団子を穴の中に作り、産卵する。
直列したこども部屋は、8つ程作られ、巣穴を掘ったときのおがくずで、
仕切りを施される。
ミツバチ、アシナガバチ等の様に女王バチを中心とした家族生活を営まないが、
そういった、単独型の蜂の中では、非常にゆっくりと子育てをし、
梅雨明けの頃羽化する2世代目と、短い間狭い穴倉で同居する。
母(私のである)は近所で畑を借りて野菜を作っているが、
軒先にはその収穫物である、たまねぎを干してある。
たまねぎをぶら下げる角材の中にクマバチは営巣していた。
角材は少し古くなっていたのだろう。
水平に吊るされた2メートル余りの角材に下面に3つ、家の方に向いて1つ、
計4つの巣穴が掘られており、その全てに親バチが出入りしているようだった。
クマバチは、決して少ない珍しい蜂ではなかったが、私が若い頃はそう簡単に、
営巣を観察をさせてくれない蜂の中のひとつだった。
それが、なぜ今ごろと考え、私は思い当たった。
私が住む地域(兵庫県 加古郡)は都市化が進んでいるわけではないが、
神戸、大阪までを通勤区とした住宅地として、河川の整備等が進んでいて、
緑地が減少している。
クマバチは営巣出来る環境が、むしろ民家の近くにしか見出せず、
たまねぎの竿に営巣したのだろう。
昔沢山見かけた昆虫や小動物も、その数は著しく減ったように思う。
そういえば、アシナガバチも見かけるが、巣の大きさは昔よりずっと小さい。
昔、父の会社の同僚の方に、キリギリスをほしいといわれ、少年の私は、キリギリスがいない環境を不思議に思いながら捕まえた。
しかし今は、私の実家もそれに近い状態にある。
そういったことを、少しでもさびしいと思う人がいれば、過去の写真などを共に懐かしんで見て頂きたい思い、このサイト作った。
2000年7月22日 |